[No.1143-2]別格の存在
No.1143-2
「違う?」
「じゃあ、誰が来るのよ?」
孫である可能性は大きい。
でも、どうしても俺にはそう見えない。
「多分、息子さんだな」
「自分の子供ってこと?」
別に根拠があるわけじゃない。
けど、俺には伝わってくるものがある。
「そうだよ」
「息子さんね・・・」
納得いかない様子だ。
「普通、孫でしょ!?」
「いや、息子だよ」
俺には分かる。
いや、俺だから分かる。
「何でさ?」
「経験があるからだよ」
当たり前だが、俺も息子だ。
「たまに実家に帰ると」
「・・・そういうことね」
もちろん、孫が来ても嬉しいとは思う。
けど、息子は別格の存在なんだ。
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