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[No.1131-1]今でも覚えてる

No.1131-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
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子供の頃の話だ。
近所に一軒の駄菓子屋があった。

「正しくは、駄菓子も売っていた・・・だけど」
「正しくは?」

その店は今で言うスーパーだった。
とは言え、一軒家サイズの小さな店だった。

「ちっさ!」
「ほんと今、振り返ると」

店の4分の1は駄菓子で占められていた。
有り難いことに。

「だから、僕の中では駄菓子屋だったな」
「だろうねw」

100円もあればそれなりの駄菓子を買えた。
当時は5円で買える物もあったくらいだ。

「えっ、5円?」
「あぁ、基本10円だけどなw」

そんな駄菓子屋に危機が訪れた。

「いきなりの展開ね・・・」
「新しい駄菓子屋ができたんだ」

とは言え、その駄菓子屋もちょっと変わっていた。

「どんなふうに?」
「その駄菓子屋、本業はクリーニング店で」

店先に駄菓子を並べていた。
なぜ、そんな業態だったかは知る由もなかった。

「ほんと・・・変わっている」
「けど、品ぞろえが新しいと言うか・・・」

今まで見たことがない駄菓子が揃っていた。
どれも子供心をくすぐるものばかりだった。

(No.1131-2へ続く)

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