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[No.1129-1]賞味期限

No.1129-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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ある時を境にして、劇的に変わった。
その“ある時”は覚えていないが。

「何なの?その変わったやつ」
「聞いて驚かないでよ!」

自分でハードルを上げ過ぎたかもしれない。
こんな時は、たいていつまらない話が多い。

「賞味期限よ!」
「・・・」

友人が驚きのあまり絶句している。
いや・・・よく見ると呆れた表情をしている。

「賞味期限って、あの?」
「“あの”以外に他にある?」

別に説明することもないが、食品のアレだ。

「私ね、1日でも賞味期限が切れたら」
「途端に食べれなくなる人だったの」

それこそ1秒でも過ぎれば廃棄する。
もはや私には、それがゴミにしか見えないからだ。

「極端ね・・・」
「振り返ると、私もそう思う」

それが、ある時を境にして、そう思わなくなった。

「さっき言ったように」
「“ある時”は覚えてないけどねw」

本当に劇的に変わった。
自分でも信じられないくらいに。

(No.1129-2へ続く)

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