[No.1125-2]不思議の原点
No.1125-2
「何なのこの話?」
「間違いなく記憶はあるんだよね」
でも、ホールはなかったはずだ。
繰り返しになるが。
「私もそう思う・・・ホールはなかった」
「知らなかっただけかもしれないけど」
一体、この記憶はどこから来たのだろうか・・・。
「さっき、記憶が交錯してる・・・って言ったよね?」
「もしかしてリアルな夢とか?」
確かにその可能性がある。
現実と区別がつかないほどリアルな夢を見る時がある。
「でも・・・夢にしては普通過ぎて」
「普通?」
支離滅裂なのが夢だ。
それが一切なく、現実世界と何ら変わりがない。
「それを夢とはとても・・・」
「う~ん・・・」
だからいつまでたっても答えが見つからない。
だから余計に気になる。
「じゃあ、行ってみる?」
「まさか、学校に!?」
悪くない提案だ。
でも、どうやって・・・。
「簡単に入れないでしょ?卒業生でも」
「確か・・・来週、アレがあるよね?」
なるほど・・・肝心なことを忘れていた。
不思議の原点とも言える文化祭があることを。
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