[No.1120-2]お返しです
No.1120-2
「そうだな・・・じゃ、もらうかな」
「それ、真っ白じゃんw」
キャラメル味が嫌いなわけではない。
むしろ、反対に好きな味だ。
「じゃ、これにする」
白と茶のまだらなモノを選んだ。
「じゃなくて・・・」
「僕はこんなのでいいよ」
彼女を太らせようという悪意はない。
単純に美味しいモノを食べて欲しいだけだ。
「私はいいからさ」
「分かったよ・・・」
とは言え、美味しそうに食べる彼女の顔が好きだ。
だから、自分のことは二の次でいい。
「あー!また白いの食べてる!」
「ん?そうか?」
白々しいほど、大げさにとぼけてみた。
「もぉ・・・仕方ないわね」
そう言うと、さっきのを超えるモノを探しあてた。
「はいこれ!お返しよ」
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