[No.1115-2]最高の一枚
No.1115-2
「でも、確かに男は苦手かもな」
「特に記念日なんかは」
照れ隠しが硬い表情につながる。
決して冷めているからじゃない。
「けど、もうちょっとさぁ~」
「分かってるよ」
とは言うものの、どうしたら硬くならずに済むのか・・・。
「じゃあ、もう一枚いくわよ」
「う、うん・・・」
時代が時代なら、貴重な一枚になる。
けど、今は連射してもタダだ。
「ほら、笑って!」
「あ、は、は・・・」
薄笑いの何ともしまらない表情になった。
前よりも酷い。
「ぷっ!ひどい顔!」
「笑うなよ~」
でも、お陰様で何だか気持ちが楽になった気がする。
「じゃあ、もう一枚!」
「任せておいて!」
この後、最高の一枚が出来上がることになる。
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