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[No.1111-1]たんぽぽの綿毛

No.1111-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
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「かわいいやん!」
「だろ?」

自分で言うのも何だが、自慢の娘たちだ。
娘と言っても、人間ではないのだが・・・。

「いつの間にか増えちゃって」

以前、友人から花を貰った。
貰ったと言うより、押し付けられたと言った方がいい。

「植物っていいよね」
「うちも好きやねん!」

いつしか、ベランダが花で覆われるようになった。
今もこうして色とりどりの花が咲き誇っている。

「男で花なんて・・・恥ずかしいけどな」
「そんなことないやん!」

もちろん、趣味のひとつであって全てではない。
けど、この癒しはやった者にしか分からない。

「何時間でも見てられるよ」
「そうそう!」

何をするわけでもない。
何を話すわけでもない。

「・・・あれ?」
「どうしたの?」

彼女が何かに気付いたようだった。

(No.1111-2へ続く)

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