[No.1106-2]新たな出会い
No.1106-2
4月の初旬を過ぎたころ、それに気付いた。
「あぁ、卒業したんだな・・・と」
もちろん、確認したわけではない。
そもそも確認するすべもない。
「でも、そう考えるのが普通よね?」
「間違いないだろう」
就職したのか大学生になったのかは分からない。
けど、二度とすれ違うことはないだろう。
「寂しい?」
「そうだな、変な意味じゃなくて」
その女の子に特別な感情は抱いていない。
それは彼女も知っている。
「親心ってやつ?」
「あぁ、親になるのはまだ早いけどな!」
その女の子は別のステージへと飛び立った。
むしろ、喜ばしいことだ。
「その子も寂しがっているかもよ~」
「あはは!ないない」
そう言いながらも何かを期待せずにはいられない。
「そうそう!今日、新たな女の子とすれ違ったぞ」
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