[No.1099-2]久しぶりな言葉
No.1099-2
「それにしても・・・」
「なになに!?」
急に神妙な顔になった。
まさか・・・良からぬ線が見つかったのだろうか。
「生命線・・・短いね!」
「おいっ!」
見事な時間差攻撃だ。
完全に不意を突かれた。
「ちょっと勘弁してよ・・・」
「あはは!ごめんごめん」
まぁ、笑いのセンスは認める。
「で、どうなんだよ?俺の手相は」
「あっ!そうだったわね」
今まで何を?と思うのは俺だけじゃないだろう。
「手相より、アレが気になって」
「・・・アレ?」
ここにきて、振り出しに戻った気分だ。
何だ・・・アレって・・・。
「俺の手、何か変わってるの?」
「ううん」
じゃあ、何が・・・と思う。
「それなら何だよ、アレって?」
「これよ、これ!」
そう言うと俺の中指をつかんだ。
「お兄さん指、短っ!」
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