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[No.1095-2]上か下か

No.1095-2

「私は・・・勝ち取ったわよ!」
「私は・・・負けたね」

友人は兄に勝ち、私は妹に負けた。
まさしく、それぞれの力関係が勝敗を分けた形になった。

「妹は親に泣き付くし」
「親は親で・・・」

あの決めセリフが炸裂した。
“おねいちゃんだから我慢しなさい”と。

「兄弟あるあるのひとつね」
「だから泣く泣く・・・」

妹に上を譲った。

「今じゃ上に、それほど魅力を感じないけどね」
「言えてる」

そんな二段ベットも、ほどなくして姿を消した。

「ある日、まえぶれもなく・・・」

でも、寂しいとか、そんな気持ちはなかった。
至って、ドライだった記憶がある。

「子供って、ある意味、残酷よね」
「飽きると見向きもしなくなるから」

本当にその通りだ。
あれだけ争奪戦を繰り広げたのに。

「イベントみたいなものね、二段ベットは」
「・・・だね」

なぜだろう・・・懐かしさが急に込み上げて来た。
S1095
(No.1095完)
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