[No.1089-1]二代目
No.1089-1
登場人物
男性=牽引役 女性=相手
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なぜか正月の雑煮は僕が作ることになっている。
「お餅、何個?」
「私は三つ!」
僕は、ひとつ多く食べる。
「ミツバ、忘れないでね!」
「オッケー!」
正月三が日の朝はいつもこんな会話が飛び交う。
それはそれで嬉しくもあるが。
「やっぱり美味しいね!」
「見よう見まねだけどね」
詳しいレシピは知らない。
それを食べて味や作り方を覚えた。
「それでもすごいよ」
この地域の雑煮は、甘めの醤油べースのつゆだ。
そこに、大根、人参、鶏肉などを入れる。
「そ、そうかな?」
「そうよ!」
褒められると嬉しい。
だから、毎年作っているわけだが・・・。
「でも、雑煮って地域によって違うよな?」
「だよね」
僕の実家は、白味噌ベースだった。
そこに、水で煮た餅を入れる。
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