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[No.1090-2]侵入!

No.1090-2

「でも、分かる気がするよ」
「子供ってそんなとこ、あるもんな」

ちょっとした探検気分だった。
当時、そんなテレビ番組が多かった影響もあった。

「夜の学校なんて最高でしょ!」
「だろうな!」

先生に見つかれば確実に怒られる。
いや、今の時代なら、警察沙汰にもなるだろう。

「当時はまだそのあたりは緩くて」

大袈裟に言えば、この程度は日常茶飯事だ。
それほど珍しくもなかった。

「で、肝心のイタチは?」
「あっ!そうだったわね」

捕獲に本気じゃないから、何事もなく終わった。
皆で夜の学校を楽しんだだけに終わった。

「まぁ、最初からそんな感じだったし」
「小学生ならそんな程度だろうな」

もし、イタチが居たら太刀打ち出来なかっただろう。
それはそれで正解だった。

「ちなみに、誰が言い出したの?」
「・・・私よ」

むしろ、男子は腰が引けていた。
イタチに対しても、忍び込むことに対しても。

「・・・だろうな」
「納得しないの!」

そんな性格は今でも変わっていない。
S1090
(No.1090完)
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