[No.1085-1]怪獣じゃない!
No.1085-1
登場人物
男性=牽引役 女性=相手
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それは苦い思い出のひとつだ。
その原因は僕にあるのだが・・・。
「色んな人形を持ってたのね」
「あぁ、ウルトラマンが好きだったからな」
正しくは、ウルトラマンよりも怪獣の方が好きだった。
「満面の笑みの写真ばかりね」
「だよな!」
子供の頃の写真を見ている。
いたる所に、怪獣が登場している。
「今も持ってたらお宝ものだよ」
「そんな感じがするね」
捨てた記憶はないのに、現存はしていない。
多分、親が処分したのだろう。
「これなんてプレミアものだよ、きっと」
「これゴジラね!これくらいなら私も分かるよ」
ゴジラも怪獣だ。
ウルトラマンのくくりではないが。
「そうそう!」
「こっちは、ゴジラをパックた怪獣だよ」
ある特徴以外はほぼ同じと言っていい。
二体並ぶとそれが明確に分かる。
「まぁ、そんなゆるい時代だったよ」
「だろうね」
価格も覚えている。
ひとつ、360円だった。
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