[No.1082-2]マカロニサラダ
No.1082-2
「しかし、何で入ってるのかな・・・」
「知ってる?」
その答えは“ノー”だ。
気にはしていたが、わざわざ調べたことはない。
「まさか!」
「自然な甘みを出すため?いや、酸味かな?」
今の時代、ググればすぐに答えは見つかるだろう。
「調べてみる?」
「いいよ別に、どうせ食べないし」
ここまで嫌われていると不憫に思う。
酢豚の中に入っただけでこの嫌われようだ。
「今度、言ってみるよ」
「パイナップル抜きで・・・って!」
調理してくれる食堂のおばさんの顔が目に浮かぶ。
「いくら社員食堂でも・・・」
「いいじゃん、これも福利厚生の一環として!」
“違うでしょ?”と言いたくなる気持ちをおさえた。
「話は変わるけど、今夜、家くる?」
「夕食、一緒に食べない?」
色々と話したいことがある。
仕事のこと、恋愛のこと・・・。
「いいの?行く行く!」
「得意のマカロニサラダ作るよ、リンゴ入りの!」
(No.1082完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
| 固定リンク | 0
「(044)小説No.1076~1100」カテゴリの記事
- [No.1107-2]私もよ(2022.04.28)
- [No.1100-2]せっかちな桜(2022.03.30)
- [No.1100-1]せっかちな桜(2022.03.29)
- [No.1099-2]久しぶりな言葉(2022.03.27)
- [No.1099-1]久しぶりな言葉(2022.03.26)
コメント