[No.1079-2]まぶしい人
No.1079-2
「何だか分かるような分からないような・・・」
ライバル校も一目で分かる。
ジャージはライバル心を大いに燃やすアイテムだ。
「余計に分からないよ」
「とにかく、そういうこと!」
自分でもうまく結論が出せず強引に話を終わらせた。
「そう言えば、陸上部だったよな?」
「そうよ」
彼女とは数年前に知りあったが、共通項が多い。
同い年、同郷、学校は違えどもお互い陸上部だった。
「だったら分かるでしょ」
「ちょっとくらい俺の気持ち・・・」
自ら話をぶりかえしてしまった。
「私は・・・そんな気持ちになれなかったわよ」
「男子と女子じゃ違うのかな?」
“熱かった”のは男子だけだったのかもしれない。
ある意味、子供だったということだ。
「さぁ、どうだろう?」
「私だけかもしれないけど」
いずれにせよ、ジャージ姿の高校生は輝いていてまぶしい。
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