« [No.1078-1]まだ早い | トップページ | ホタル通信 No.480 »

[No.1078-2]まだ早い

No.1078-2

「ほら、何年か前に・・・」
「あった!あった!」

薄っすらと積もる程度だったのに交通がマヒした。
もちろん、札幌では考えられない。

「あれは凄かったよ、別の意味で」
「ほんとね、あんな程度でマヒするなんて」

彼女も僕も、気楽に構えすぎていた。
雪国の人にとっては当たり前すぎる光景だったからだ。

「逆に・・・大変だったね」
「まさか、まさかの連発だったよ」

ちょっとした坂道で通行止めになっていた。
高速道路は言うまでもない。

「話を戻すけど・・・」
「札幌もいよいよ冬本番だね」

もう少しすれば、街も本格的に冬の装いに変わる。

「2、3日は寒気が居座るそうよ」
「そうみたいだね」

でも、地元民だからこそ言える一言がある。

「根雪になるにはまだ早いよな」
「そうだね!」
S1078
(No.1078完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| |

« [No.1078-1]まだ早い | トップページ | ホタル通信 No.480 »

(044)小説No.1076~1100」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« [No.1078-1]まだ早い | トップページ | ホタル通信 No.480 »