« [No.1071-2]大きな板チョコ | トップページ | [No.1072-2]普通の定義 »

[No.1072-1]普通の定義

No.1072-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
(死んでる?)

ふと足元を見ると一匹のセミがひっくり返っていた。
1ミリたりとも動いていない。

「またセミの話?」
「どんだけ好きなのよ、セミが!?」

まずは誤解を解く必要がありそうだ。
別にセミが“好きではない”と・・・。

「好きなんじゃなくて気になるだけ」
「それを人は“好き”っていうんじゃないの?」

まぁ・・・それも一理ある。
けど、それほど特別な感情は抱いていない。

「で、セミがどうしたって?」
「なんだ、やっぱり聞きたいんじゃない!」

友人が睨んでくる。
もちろん、顔は笑っているが。

「朝、駐輪場に・・・」

一匹のセミがひっくり返っていた。
動く気配がなく、死んでいるように見えた。

「・・・という流れなら・・・」
「そう!死んでなかったの」

(No.1072-2へ続く)

| |

« [No.1071-2]大きな板チョコ | トップページ | [No.1072-2]普通の定義 »

(043)小説No.1051~1075」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« [No.1071-2]大きな板チョコ | トップページ | [No.1072-2]普通の定義 »