[No.1076-2]九十九島せんぺい
No.1076-2
「ふたつ違う?」
「まずは島の名前はね・・・」
正しくは“くじゅうくしま”と読む。
「へぇ~そうなんだ!」
「じゃあ、もうひとつの間違いは?」
商品名によく目を凝らして欲しい。
「・・・商品名?せんべいでしょ?」
「あはは、よ~く見てよ」
商品を手に取り、彼女に手渡した。
「えっ・・・せんべいじゃない!?」
「そうだよ、“へ”に点々ではなく・・・」
“へ”に○で、“ペ”が正解だ。
今風に置き換えるなら、電子決済ペイペイの“ペ”だ。
「あはは、そうだね」
「初心者なら誰でも間違うよ」
だからこそ印象にも残る。
もちろん、味は折り紙付きだ。
「そんなに美味しいの?」
「今まで食べたことがない味と触感だと思うよ」
| 固定リンク | 0
「(044)小説No.1076~1100」カテゴリの記事
- [No.1107-2]私もよ(2022.04.28)
- [No.1100-2]せっかちな桜(2022.03.30)
- [No.1100-1]せっかちな桜(2022.03.29)
- [No.1099-2]久しぶりな言葉(2022.03.27)
- [No.1099-1]久しぶりな言葉(2022.03.26)
コメント