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[No.1062-1]私も!

No.1062-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
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夏の天気は変わりやすい。
でも、ここまで偶然が続くとさすがに嫌気がさす。

「あら?降ってきたわね」
「何だよ!?」

彼女がこちらをチラリと見る。
傘を用意しろと言う合図ではないことは分かっている。

「これで5日連続ね」
「わざわざ数えなくていいの!」

自称“雨音”が、今や自他共に認める“雨男”になった。

「でも、大丈夫!」
「・・・だろうね」

彼女がかばんから傘を取り出す。

「あなたと帰るときは必需品ね」
「何だよ、普段から持ち歩いているくせに」

とにかく、昨日も今日も、その前も雨が降ってきた。
外に出た途端に・・・。

「それにしても見事よね」
「ここまでの雨男、初めてだよ」

褒められているのか、けなされているのか・・・。
ただ、当の本人は傘を持っていない。

(No.1062-2へ続く)

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