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[No.1060-2]必殺技

No.1060-2

「これってゲームなのか?」
「そうよ!超絶アナログだけどね」

ノートの上下に双方、軍艦を書く・・・何隻書くかはルール次第だ。
言わばノートの真ん中は主戦場だ。

「それで?」
「ここに主砲があるでしょ?」

軍艦を書いたら次に主砲を書く。
これも何個書くかはルール次第だ。

「分かったぞ!鉛筆の線は発射された玉なんだな?」
「その通り!」

鉛筆の先を主砲の先にあてる。
そして、鉛筆を人差し指一本で立てる。

「なるほどな・・・それで主砲、発射!ということか?」
「そうだよ、見てて!」

立てた鉛筆を勢い良く、相手の軍艦めがけて滑らせる。
そうすると、主砲から玉ならぬ、“線”が発射される。

「でも、一度では相手に届かないから」

発射した線の終わりから同じように続けて行く。

「なるほど!」
「狙いは艦体ではなく、主砲ね!」

主砲が全て破壊されると、撃沈となる。

「なんだよ、このチープな感じ・・・」
「でも、ワクワクしてくるでしょ?」

これが意外に面白い。

「見てて私の必殺技・・・そりゃぁ!」
S1060
(No.1060完)
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