[No.1060-1]必殺技
No.1060-1
登場人物
女性=牽引役 男性=相手
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「これ何だと思う?」
「・・・何だよ、それ」
押入れから子供の頃のガラクタがいくつか出てきた。
多分、小学生の時の物だろう。
「単なる落書きか?」
「まぁ、遠くはないけど・・・違うよ」
それは、ちぎったノートに鉛筆で書かれている。
一発で当てられる人はそういないだろう。
「直線がいっぱい書かれてるし・・・」
「ん?これは船か?」
ようやくいいところに気付き始めた。
「そう!船だよ」
「でも、船は船でも・・・」
普通の船じゃない。
「普通じゃない?」
「豪華客船か?」
ヒントはその直線にある。
その直線がどこから描かれているのかが重要だ。
「・・・もしかして、軍艦か?」
「あたり~!」
ノートの上と下に書かれているのは軍艦だ。
下手ではあるが。
「これは・・・砲台?」
「そうだけど、主砲と言って欲しいわね!」
彼がポカンと口を開けている。
無理も無い・・・よほど女子とはかけ離れた話だからだ。
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