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[No.1053-2]世界一長い・・・

No.1053-2

「まぁそんなこんなで3年間やり過ごしたよ」

もはや遅刻の常習犯としてちょっとした有名だった。
不名誉だけど。

「だから、決して悪気はないんだけど」
「なんて言うか・・・」

遅刻ぐせが今でも抜けていない。
さすがに社会人になって、昔ほどは酷くはないが。

「会社は遅刻したことないぞ!」

だからと言ってプライベートで遅刻して良い理由にはならない。
それは分かっている。

「うん、そうそう!」
「それはちゃんと理解している」

繰り返すようだけど昔に比べたら格段の進歩だ。
たかが30分しか遅刻していない。

「なっ!たいした進歩だろ?」

歩みは遅いかもしれないが、着実に進歩している。
次こそは遅刻せずに来れるかもしれない。

「次回に乞うご期待!ってことで!」

そうだ!次、頑張ればいい。
誰にだってミスはつきものだ。

「・・・ということで!」
「ふ~ん、これが遅れてきた言い訳ってわけ?」
S1053 
(No.1053完)
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