[No.1051-1]ある映画のヒロイン
No.1051-1
登場人物男性=牽引役
女性=相手
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「懐かしいね、これ!」
「あっ・・・ほんとだ」
実家から送られてきた荷物の中にそれがあった。
それにしてもよく捨てずにとってあったものだ。
「映画に行ったの?」
「どうだったかな・・・」
パンフレットがあっても見に行ったとは断言できない。
もらい物の可能性もあるからだ。
「ただ、その映画のヒロインが」
「好きだったの?」
間髪入れずに質問してきた。
別に珍しい話ではない、でも・・・。
「ませてたのね!」
「そう言うと思ったよ・・・」
ヒロインを好きなる。
言い換えれば、その女優を好きになるのと同じだ。
「だって外人さんなんだもん!」
「仕方ないだろ?」
最初はそれほど好きではなかった。
それが、ひょんなことから意識するようになった。
「きっかけがあったの?」
「あぁ、一言で言うなら・・・」
“大人ぶっていた”と思う。
背伸びをしたい年頃だったこともある。
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