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[No.1048-1]二十四の瞳

No.1048-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
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「珍しい本、読んでるな?」
「珍しい!?」

彼女の顔がみるみるうちに険しくなる。
理由は・・・今、気付いた。

「なに言うてんねん!」
「名作やろ!?」

もちろん、その本が名作なのは僕でも知っている。
ちょっと言い方を間違えただけだ。

「ごめんごめん!」
「“珍しいな、本を読むなんて”と言おうとしたら・・・」

なぜか言葉が繋がってしまった。

「ほら、あまり本を読んでいるイメージがないから」
「・・・せやな」

あっさり認めるところも彼女らしい。

「急に読みたくなったんや」
「そうなんだ・・・」

でも、それがなぜ“二十四の瞳”なのか・・・。
それは大きな謎だ。

「ちなみに内容は知ってたの?」
「全然、知らん!」

偶然、手にしたとすればある意味、引きが強い。
彼女と全く無関係とは言えない本だからだ。

「で、どこまで読んだの?」
「半分くらいやろか」

確かに丁度半分くらいに見える。

(No.1048-2へ続く)

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