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[No.1046-1]夜の猫

No.1046-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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「ねぇねぇ~聞いてぇ~!」
「また猫の話?」

友人が猫なで声を出しているからではない。
動かぬ証拠があるからだ。

「なんで分かったの!?」
「あのね・・・」

三流の探偵でもすぐに分かる。
その位、簡単だということだ。

「服、見てよ」
「服?あぁ・・・なるほどね」

ここに来る途中に“いっぱい”じゃれあったのだろう。
猫の毛がびっしりと付いている。

「一応、居酒屋さんなんだからね!」
「分かってるわよ、手は洗いました!」

いつもこんな調子だ。
不潔とは言わないが、相手は野良なので。

「それなら良いけど」
「で、どんな話?」

私も嫌いではない。
むしろ、彼女が持ち込む話題に興味がある。

(No.1046-2へ続く)

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