ホタル通信 No.458
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.579 わがままの先
実話度:★★★☆☆(60%)
語り手:男性
読み返して気付いたのですが、結構、短めの小説です。最近、なぜか小説が長くなる傾向にあります、超短編が売りなのに。
それはさておき、会話の相手は言わずと知れたあの彼女です。彼女の言動にいつも振り回されて、困惑したり、悩んだりした日々が思い出されます。
小説にも書いていますが、彼女をそうさせたのは彼女自身と言うより、育った環境・・・つまり、境遇です。色々と事情があり早くに親離れせざるを得ない状況でした。そして彼女は若くしてひとりぼっちになったんです。
ただ、ひとりぼっちの意味は皆さんが考えているようなものではありません。例えば“孤独”は無人島でひとりで生きているような場合も言えるし、大勢で生活している中で、仲間はずれにされたりする場合も言えます。
彼女の場合、雰囲気は後者の方であり、親になかば捨てられたような状態であったと言っても言い過ぎではありませんでした。そんな境遇を背景に、小説のような展開があったのです。
冒頭に書いた最近は長く・・・の部分ですが、それはリアリティが減った、つまり実話度が減ったということに他なりません。より実話度が高いと、脚色も減り、尾ひれ背ひれも付いてきません。
今回の小説も、読者も無視した内容なだけに実話度に関しては高めなのです。
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