« [No.1029-2]レディーボーデン | トップページ | [No.1030-2]決定的瞬間 »

[No.1030-1]決定的瞬間

No.1030-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
時に人は、何でもないことに想いを寄せることがある。

「今日、さぁ・・・」
「カラオケ?それともこっち?」

握った拳をクイッ!と上にあげる。

「どっちも違うわよ」
「えぇ~また合コン?」

早めに答えを言ってしまおう。
話がややこしくなる前に。

「ほら、廊下の掲示板に色々貼ってあるじゃない?」
「ん?あぁ・・・そうねぇ・・・」

同僚のテンションが急に下がったのが分かる。
でも、逆にその方が都合が良い。

「その1枚がね・・・」

何気なく掲示板を見た時、剥がれ落ちた。
その瞬間を目撃した。

「えっ!?どういうこと・・・」
「・・・というか、何の話?」

予想できた展開だ。
自分でも何を話しているのか、よく分かっていない。

「ちょっと大丈夫?」
「・・・うん、大丈夫よ」

何気なく時計をみたら、11時11分11秒だった・・・。
それとよく似ている。

(No.1030-2へ続く)

| |

« [No.1029-2]レディーボーデン | トップページ | [No.1030-2]決定的瞬間 »

(042)小説No.1026~1050」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« [No.1029-2]レディーボーデン | トップページ | [No.1030-2]決定的瞬間 »