[No.1030-1]決定的瞬間
No.1030-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
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時に人は、何でもないことに想いを寄せることがある。
「今日、さぁ・・・」
「カラオケ?それともこっち?」
握った拳をクイッ!と上にあげる。
「どっちも違うわよ」
「えぇ~また合コン?」
早めに答えを言ってしまおう。
話がややこしくなる前に。
「ほら、廊下の掲示板に色々貼ってあるじゃない?」
「ん?あぁ・・・そうねぇ・・・」
同僚のテンションが急に下がったのが分かる。
でも、逆にその方が都合が良い。
「その1枚がね・・・」
何気なく掲示板を見た時、剥がれ落ちた。
その瞬間を目撃した。
「えっ!?どういうこと・・・」
「・・・というか、何の話?」
予想できた展開だ。
自分でも何を話しているのか、よく分かっていない。
「ちょっと大丈夫?」
「・・・うん、大丈夫よ」
何気なく時計をみたら、11時11分11秒だった・・・。
それとよく似ている。
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