« [No.1033-2]小バエの憂鬱 | トップページ | [No.1034-2]水道水 »

[No.1034-1]水道水

No.1034-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
僕らの時代の学校“あるある”だと思う。
自信はないが・・・。

「最近はマイボトルが多いよね」
「私もそうよ」

昔々はボトルではなく水筒だった。
根本的には同じものだが、おしゃれ度も性能も異なる。

「僕らの時代は透明の水筒が流行でさ」
「透明?タッパみたいね」

そう・・・用途は違うが質感はまさしくそれだ。
中身が丸見えで、ある意味便利だった。

「マイボトルの話なの?」
「あっ!じゃないよ」

少し話が脱線してしまった。
同じ水物には変わりはないが・・・。

「小学生の頃とかさぁ」
「喉が渇いたらどうしてた?」

今なら自販機やそれこそマイボトルだ。
でも、当時はそうはいかなかった。

「水筒は?」
「持ってたけど・・・」

身近で手軽なようでそうでもなかった。
水筒は特別な存在だった。

「だから、学校に持って行くのは珍しかったんだ」

夏場にほんの数日程度、持っていった。
カチコチに凍らせて。

「凍らせて?」
「夏場の定番だよ」

ただ、保温能力もなく、タオルで包む程度だった。

(No.1034-2へ続く)

| |

« [No.1033-2]小バエの憂鬱 | トップページ | [No.1034-2]水道水 »

(042)小説No.1026~1050」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« [No.1033-2]小バエの憂鬱 | トップページ | [No.1034-2]水道水 »