[No.1030-2]決定的瞬間
No.1030-2
「まぁ・・・偶然という点では似てなくはないけど」
言い換えれば、決定的瞬間というものだ。
さっきの1枚だってそう見れるものじゃない。
「何だか分かったような分かんないような・・・」
「私もそんな感じ」
話を広げておいて無責任だとは思う。
でも、そんなことでも話題にしたくなる日もある。
「やっぱり何かあったでしょ!?」
「何もないわよ」
でも、心に何か引っ掛かるものがある。
「それならいいけど・・・」
「最近、忙しいそうだったから心配だよ」
確かにそうだった。
大規模なプロジェクトをチームのみんなと無事にやり遂げた。
「まぁ、リーダーがあんなイケメンなら」
「あなたじゃなくてもやる気が出るわよ!」
そうだった・・・忘れてた。
「忘れてた?ほんと大丈夫?」
そう言えば彼に企画書を褒められ、重要な仕事も任された。
「もしかして・・・あなた・・・」
「ん?なに?どうしたの?」
同僚に指摘され気付いた。
私はその瞬間に恋に落ちていたんだと。
(No.1030完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
| 固定リンク | 0
「(042)小説No.1026~1050」カテゴリの記事
- [No.1050-2]母の日(2021.05.20)
- [No.1050-1]母の日(2021.05.19)
- [No.1049-2]答えが来る(2021.05.18)
- [No.1049-1]答えが来る(2021.05.16)
- [No.1048-2]二十四の瞳(2021.05.13)
コメント