ホタル通信 No.450
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.510 残してきたもの
実話度:☆☆☆☆☆(00%)
語り手:女性
傘を忘れたことは事実ですが、これ自体に特別な思い入れがあるわけでもなく、かなり拡大解釈した小説です。
それこそ、傘を忘れた事実だけで創作しようとすればいくらでも話が作れるのかもしれません。でも、今回の話に落ち着いたのは過去の経験が記憶に残っていたからだと思います。
かなり省略して話せば、昔、友人に何らかの“貸し”を作っていたことがありました。尚、金銭的なものではありません(笑)その貸しを友人も別に返して欲しいというわけでもなく、いわばそれは二人をつなぐ糸のような存在でした。それを良い意味で二人で会うための口実に使っていました。
ちょっと行動が不自然な感じに聞こえるのは、その友人が女性ではなく男性だったからです。
そんな貸し借りのような出来事を、傘を忘れたことにくっ付けてみました。高級な傘より、安物の傘の設定にしたのはそのもの自体にはさほど価値はないが、それを一緒に取りに行くこと・・・つまり、地元に帰ってくるという価値は大きい・・・を際立たせたかったためです。
それに、望郷の念と言いますか、地元というより、故郷を思う私の気持ちが見え隠れしているとも言えます。
| 固定リンク | 0
「(104)通信No.401~500」カテゴリの記事
- ホタル通信 No.500(2022.06.26)
- ホタル通信 No.499(2022.06.19)
- ホタル通信 No.498(2022.06.05)
- ホタル通信 No.497(2022.05.26)
- ホタル通信 No.496(2022.05.19)
コメント