ホタル通信 No.450
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.510 残してきたもの
実話度:☆☆☆☆☆(00%)
語り手:女性
傘を忘れたことは事実ですが、これ自体に特別な思い入れが
あるわけでもなく、かなり拡大解釈した小説です。
それこそ、傘を忘れた事実だけで創作しようとすればいくらでも
話が作れるのかもしれません。でも、今回の話に落ち着いたの
は過去の経験が記憶に残っていたからだと思います。
かなり省略して話せば、昔、友人に何らかの“貸し”を作ってい
たことがありました。尚、金銭的なものではありません(笑)
その貸しを友人も別に返して欲しいというわけでもなく、いわば
それは二人をつなぐ糸のような存在でした。それを良い意味で
二人で会うための口実に使っていました。
ちょっと行動が不自然な感じに聞こえるのは、その友人が女性
ではなく男性だったからです。
そんな貸し借りのような出来事を、傘を忘れたことにくっ付けて
みました。高級な傘より、安物の傘の設定にしたのはそのもの
自体にはさほど価値はないが、それを一緒に取りに行くこと・・・
つまり、地元に帰ってくるという価値は大きい・・・を際立たせた
かったためです。
それに、望郷の念と言いますか、地元というより、故郷を思う私
の気持ちが見え隠れしているとも言えます。
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