[No.1022-1]ネコの嘆き
No.1022-1
登場人物女性=牽引役
女性=相手
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ネコが車の屋根でうずくまっている。
「気持ちよさそうね」
「今日はポカポカ陽気だもん!」
まさしく冬の午後のひと時と言った感じだ。
通り抜ける風も心地よい。
「ネコってやっぱり“見つける”天才だよね」
冬は暖かい場所を、夏は涼しい場所を。
「それは間違いないね」
「うちのネコもそうだもん」
ただ、夏は車の下にいることも多いから注意が必要だ。
だから、出掛ける前には下を見るクセが付いた。
「けど、最近、可哀そうで」
「なにが?」
友人もネコを飼っている。
それも私よりもかなり昔から。
「家の中で、今と昔で」
「大きく変わったこと・・・なにか分かる?」
突然、クイズが始まった。
でも、かなり掴みどころがない問い掛けだ。
「範囲が広すぎない?」
「もう少し、ヒントを・・・」
とは言え、この流れからすればネコは関係するだろう。
だとすれば・・・。
「今のシチュエーションがヒントよ」
つまり、ネコが車の上でうずくまっていることらしい。
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