[No.1021-1]2次元の悲劇
No.1021-1
登場人物
男性=牽引役 女性=相手
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「一昔前は大変だったんだぞ」
「そうなの?」
能天気なところが若干気にならなくもない。
「今じゃ“オタク”って言葉も普通だけどさ」
昔は若干、ヤバめの意味で使われた。
特に僕みたいなアニメ好きは。
「アニメ最高じゃん!」
「今は・・・な」
その昔は、それを口にするのがためらわれた。
クラスメートから冷ややかな目で見られていたからだ。
「なんでよ?」
「ほら、特に美少女キャラ・・・」
思春期も重なり、そっち方面に興味が沸いていた。
もちろん、今で言う3次元も興味はあったが。
「ほら、2次元のキャラってある意味、理想でさ」
「それはあるね!」
高校時代は、特にアニメに入れ込んだ。
“見る”だけではなく、“書く”ようにもなった。
「えっ”?書くって・・・」
「書けるの!?」
アニメ好きが高じて、キャラのイラストを書くようになった。
もちろん、趣味の範囲ではあるが。
「へぇ~知らなかった!」
アニメ好きな仲間同士で、イラストを披露し合うこともあった。
それがクラスに知れ渡り、悲劇への幕開けとなってしまった。
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