[No.1023-2]彼の目利き
No.1023-2
「社交辞令!?」
「あはは!」
彼が笑い始めた。
「だって」
「何でも美味しいって言うから・・・」
もちろん、お惣菜が美味しいのは認める。
でも、お惣菜まで褒めるのはちょっと違うと思う。
「う、うまく言えないけど!」
私としては少し遠慮をして欲しい。
私の料理よりはちょっと味が落ちるとか・・・。
「そうか?美味しいぞ」
「だから、それは分かってるって!」
なんとも煮え切らない。
こっちとしてはそこを理解して欲しい。
「ほんと乙女心を分かってないんだから!」
はっきり言えば私の手料理だけ褒めて欲しい。
「俺はね、俺好みの惣菜を選んでくれる・・・」
「そんな目利きを褒めているつもりなんだよ」
(No.1023完)
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