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[No.1012-2]役に立ってる?

No.1012-2

「そうね・・・特に理由はないかな」
「えっ!?無いの!」

あなたが居れば落ち着く・・・そんな言葉を期待していた。

「それなら、居なくてもいいじゃん!」
「勉強では役に立たないわけだし・・・」

色々考えると、だんだんと腹が立ってきた。

「何だかイライラしてきたよ」
「・・・ねぇ、聞いてる!?」

気付けば私一人がしゃべっている。
その間にも友人は参考書片手に勉強中だ。

「もぉ!ねぇーってばぁ!」
「ちゃんと聞こえてるわよ」

表情ひとつ変えず、返事を返してきた。

「もぉー!私帰っていい?」
「それだけはダメェー!」

席を立とうとした私の腕をつかんできた。

「邪魔でしょ?」
「こんなうるさい私なんか・・・あっ!」

その時、気付いた。
それは、友人も同じだった。

「何だか分かったみたい」
「ごめん・・・私も」
S1012
(No.1012完)
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