ホタル通信 No.438
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.509 半券
実話度:★☆☆☆☆(20%)
語り手:女性
半券を捨て忘れたのは事実ですが、それが恋愛話とは全くリンクしておらず、単なる“捨て忘れた”話です。
コートではなくとも、ポケットから捨て忘れた何かが出てくることは珍しくはありません。また、カバンの中から・・・ということも一度や二度は経験したことがあると思います。
さほど複雑な話ではないのですが、ストーリーを補足させて頂くと次のようになります。
一年前、私は別の人と付き合っていた。その時、おろしたてのコートを着ており、映画の半券をポケットに仕舞い込んだ。その半券が出てくるところからストーリーが始まります。
映画は恋愛の象徴だと思っていますので、半券も重要なアイテムのひとつでしょう。何気ない半券に当時の想いがギュっと詰まっているように思えます。
小説では、ゴミ扱いしているふしもありますが、「思い出までも捨てる必要はない」とかろうじてフォローはしています。ただ、この半券制度はいつまで続くんでしょうか?
今やネットやスマホの時代です。近い将来、半券がこの世から消えてなくなる日も来るでしょう。
オチは分かりますか?
特別、凝った作りではありませんが、これも補足させて頂くと、これからは捨て忘れた半券の話を現在の彼とする・・・つまり、この先“別れることがない”ということを遠回しに表現しています。
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