[No.988-2]30年後の未来
No.988-2
「でもさぁ・・・」
「私たちはどうなってるんだろうね」
まず言えることは確実におじさんとおばさんになっている。
「夢がないこと言わないの!」
「だって事実だろ?」
でも、ほんと僕らはどうなるのだろうか・・・。
あらためて考えると、30年は長い。
「私はお嫁さんになって・・・」
「そうね・・・子供は3人ってとこかな」
その頃にはすでに子供も成人になっているだろう。
「随分とリアルな話になってないか?」
「そう?」
まぁ、女子らしい堅実な未来だ。
「なによ、女子らしいって」
「それならあなたは?」
僕はただ未来だけを考えている。
30年後なら今度こそ、車が空を飛んでいるだろう。
「男子らしい未来ね」
「何だよ、男子らしいって」
さっき言われたことを言い返してきた。
「あはは」
彼女もこの後、つられて笑い始めた。
「それじゃ、30年後に向けて準備しなくちゃね!」
(No.988完)
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