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[No.989-2]あなたが遠くなりそうで

No.989-2

「あいつとは逆で」
「あなたは、裏ではそこそこ人気があったのよ」

これまた初めて聞く話だった。

「うそだろ?」
「うそじゃないわよ」

告白なんてされたこともない。
それ以前にバレンタインにチョコすらもらったことがないのに。

「そのわりにはモテた記憶がないぞ」
「そりゃそうよ」

(何だよ、“そりゃそうよ”って?)

「彼女が居ると思われてたからね!」
「はぁ?」

もちろん、彼女なんかいない。
こればかりはしっかり覚えている。

「誰だよ、その彼女って?」

この際、聞いておこう。

「ごめん、それは言えない」
「・・・言えない人?」

会場を一通り見渡してみる。
それらしい女子はいない。

「ところで、おまえはどっちに投票したの?」
「私!?」

今まで肝心なことを聞いていなかった。

「正直に言うけど、あいつ・・・だよ」
「・・・だろうな」

悔しいけど、今でもイケメンぶりは健在だ。
今も女子たちに囲まれている。

「あなたが委員長になったら・・・」
「・・・あなたが遠くなりそうだったから」
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(No.989完)
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