ホタル通信 No.429
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.536 すずめの涙
実話度:★☆☆☆☆(20%)
語り手:男性
この小説は、言わば願望を具現化したものと言えます。もちろんすずめと彼女をオーバーラップさせながら。
実話度20%は、すずめに関する部分で、すずめとの一連のやり取りは実際に起きた出来事です。その他のことは創作になりますので、彼女は全く関わっていませんが、私にはそのすずめがどうしても彼女と重なって見えてしまい、このような小説になったわけです。
ある意味、彼女も逃げる場所がなく、隅でジッとしているようなものでした。極端に言えば、生きることをあきらめていると言ってもいいかもしれません。そんな彼女と出会い、色々・・・ありましたね。
最近、この手の小説はほとんど書いていません。本来これが冬のホタルの神髄のはずなんですが寂しい限りです、自分で言うのも変ですが。
後半のラスト近くに「やっぱり連れて帰るべき・・・」という表現がありますが、これはすずめと彼女、両方のことを言っています。
だからと言って、彼女に帰る場所がなかったわけではないんです。
帰る場所はあったけど前述した通り、安住の地ではありませんでした。
今でも時々、思い出すことがあります。
あのすずめはどうなったのか、と・・・。楽しい思い出より、苦しい思い出の方が多いのですが、大空に飛び立っていればいいな。
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