ホタル通信 No.425
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.470 また次の夏も
実話度:★★☆☆☆(40%)
語り手:女性
タイトルを見て自分が想像していた内容と違うことに驚きました。時々こんなことがあります。
さて、冬のホタルでは命がテーマになっている小説が少なくありません。人はもちろん、人知れず消えていく、虫たちにそれが向けられていることもあります。
特に夏の風物詩であるセミは何度となく登場しています。あえて“奴ら”と呼びますが、奴らと出会うのは決まって、その命が消えようとしている時です。
でも、そうですよね?元気な奴らを捕まえるにはこちらも本気を出せないといけません。ですから、必然的にそうなってしまうわけです。
今回のようにベランダやエレベーターホールで出会うことが多いですね。異質な場所に居る・・・というか迷い込んだというべきか、とにかく、気付きやすい場所に居ます。
別に虫が好きでもなく、もちろん特別な感情などこれっぽっちも持ち合わせてはいません。でも、あれだけ騒がしかった奴らの弱々しい姿を目にすると、さすがの私も、無視するわけには行かなくなります。
別に善人ぶってるわけでもなく、ましてや仏の心を持ち合わせているわけでもありません。ただ何となく、心に響くものがあります。
小説ではベランダの植物の茎に・・・としていますが、実際は地上の木に引っ掛けました。小説に書いたように脚の構造上、かろうじてそうすることができました。
ラスト付近のカラオケのくだりは全て創造です。これについては当ブログの主旨である、“悲しい終わりはない”に準じたものです。
もう少し先になりますが、また今年も始まりますね。頼むから私の前にはもう現れないでくださいね・・・でもそれはそれで寂しいかもしれません。
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