[No.973-1]ここにも春が
No.973-1
登場人物女性=牽引役
女性=相手
-----------------------------
「ようやくだね」
「そうだね」
多くの桜で開花が始まった。
殺風景だった枝もようやく色付き始めた。
「やっぱりこれがないとね!」
やはり桜が咲かないと春が来た気がしない。
この感情は決して私だけじゃないと思う。
「ねっ!そうでしょ!」
それにしても、この桜の木は樹齢何年だろうか・・・。
他の桜の木と比べても貫禄があり過ぎる。
「ほんと立派な桜だねぇ」
「まるで“主”って感じね」
それこそ神が宿る木・・・そんな風にも見えなくもない。
「ねぇ、ねぇ、どう思う?」
友人に同意を求める。
ゲーム好きの彼女なら、こう答えるだろう。
「村にある“伝説の木”みたいでしょ?」
言わば村の長老と似たような立場にある。
「この木は何でも知っている・・・なんてね!」
私も随分と友人に毒されたものだ。
すっかり、ゲームの世界観を理解している。
| 固定リンク | 0
「(039)小説No.951~975」カテゴリの記事
- [No.975-2]話したいこと(2020.04.17)
- [No.975-1]話したいこと(2020.04.16)
- [No.974-2]After Tone(2020.04.14)
- [No.974-1]After Tone(2020.04.12)
- [No.973-2]ここにも春が(2020.04.10)
コメント