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[No.972-1]嫌いな理由

No.972-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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どうしても違和感を感じずにはいられない。

「何よ・・・」
「私の顔になんか付いてる?」

友人がベタな反応をしてきた。
まぁ、そうさせているのは私のせいだが・・・。

「ごめん、ごめん!」
「美味しそうに食べるんだなぁ~と思って」

実際、なんでも美味しそうに食べる。

「そうかしら?」
「褒めたってあげないわよ」

普段なら、食い付くところだ。
でも、今は"あげる”と言われてもお断りだ。

「いらないわよ」
「へぇ~、珍しいじゃん」

友人の影響で私まで食いしん坊のレッテルが貼られている。

「べつに珍しくないわよ」
「まぁまぁ・・・そう言わずに」

逆にそれを勧めてきた。
そこがなんとも憎らしい。

「い、いらないわよ、マジで!」
「・・・嫌いだっけ?」

ようやく話が収束しそうだ。

「そう!嫌いなの!」

でも、嫌いな理由は味ではない。

(No.972-2へ続く)

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