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[No.978-1]麩菓子

No.978-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
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「食べる?」
「おっ!懐かしいな」

その存在自体、忘れていたお菓子だ。
小さいころに食べた記憶しかない。

「懐かしい?」
「俺にとってはね」

駄菓子屋の定番のお菓子だ。
当時は、一本一本、バラ売りされていた。

「そうなんだ?」

今では、個装されているものもあるようだ。
まぁ、あれから・・・年も経っているから、当然と言えば当然だ。

「知ってる?」
「何を?」

バラ売りされてはいたが、普通には売ってはいない。
大袈裟に言えば。

「これさぁ、くじ引きで買うんだよ」
「ん?どういうこと?」

子供にとっては夢のあるシステムだった。
今でもこのシステムは残っているのだろうか?

「このサイズは・・・ハズレなんだよ」
「もぉ!意味わかんない!」

当時は・・・円だっただろうか、まず、それでくじを引く。
ハズレなら、このサイズをもらえる。

「普通に買うんじゃなくて?」
「そうだよ」
「・・・ということは」

そう・・・ハズレじゃない場合がこれまた凄かった。

(No.978-2へ続く)

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