ホタル通信 No.421
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.482 次の恋
実話度:★★★★☆(80%)
語り手:男性
実話度が示す通り、概ね事実です。事実と大きく異なっているのは彼女を呼び付けた方法です。
小説ではメールにしていますが、実際は手紙です。
当時、メールが一般的ではなかった時代でしたから、連絡手段と言えば電話か手紙でした。ですから、彼女が来るか来ないかは“賭け”のようなものでした。
話はそれますが、そう考えると昔は、待ち合わせするということは、かなり重みのある行為だったのかもしれませんね。簡単に相手に連絡を取ることができませんから、お互い是が非でも待ち合わせ場所に行かなくてはなりません。
冒頭書いた通り、ほぼ実話ですから、会話もほぼ再現できています。ただ、ラストの4行だけは創作しています。つまり、こんな会話はなかったわけです。
この部分は願望と言えば願望なのですが、絵空事というわけでもなく「言いかけて言えなかったセリフ」と表現できます。
さて、この小説のその後を書くとすれば、彼女とはこれっきりとなり、会うこともなく、もちろん連絡もとっていません。
もし、あの時、勇気を出して、そのセリフを口にしていたら・・・と考えなくもないですが、“言わなかった”からこそ、今の自分があると思っています。
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