[No.964-2]マーボー豆腐
No.964-2
「それで・・・話って?」
「今日のLINEでさぁ・・・」
「・・・うん」
いつになく神妙な表情だ。
(あれ?何か勘違いさせてる?)
「“マーボー豆腐だよ”と送ってくれたじゃん」
「・・・そうだけど?」
さっきとはまた表情が変わった。
「送ったLINE見てみなよ」
「えっ・・・」
何かを悟ったのか、恐る恐るLINEを確認している。
「これが何か?」
「よく見てみろよ」
いつも“マーボー”ではなく、“マァボー”になっている。
「・・・話はそれだけ?」
「そ、そうだけど・・・」
部屋から追い出されるまでにそう時間は掛からなかった。
あれから何とか仲直りはできた。
ただ、マーボーは作ってくれない。
『今晩は、チンジォロースだよ』
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