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[No.963-1]夜のサギ

No.963-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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「そんなドラマ、やってたっけ?」
「違う、違う!ドラマじゃなくて」

のっけから話が脱線している。

「なら・・・小説?」
「タイトルからすれば、サスペンス系ね!」

小説でも漫画でもない。
ついでに映画でもない。

「もぉ・・・話を最後まで・・・」

ここに来る前に、サギを見た。

「サギ?鳥の?」
「そぉ!似てるけど“詐欺師”じゃないの!」

よく通る道沿いに川が流れている。
それほど大きくはないが、普段から水鳥をよく見掛ける。

「その川に、居たの・・・さっき」
「鳥って、夜はダメだったんじゃなかった?」

専門家ではないが、私もそう思っていた。
実際、夜は見掛けない。

「居たくらいなら、驚きもしないけど・・・」

明らかに獲物を狙っている雰囲気だった。
川の中で直立し、時より、つつく動きを見せていた。

(No.963-2へ続く)

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