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[No.955-1]長い呪縛

No.955-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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「そうなんだぁ!」

大袈裟だけど長い呪縛から解き放たれた気分だった。

「これ何の料理か分かる?」

昨日、食べた料理の写真を見せた。

「その前に・・・“映え”ないね」
「そりゃそうでしょ!?」

“映え”を目的にしていないから当然だ。
純粋に食べた料理を見せたかっただけだ。

「もぉ・・・何でも“映え”を気にするんだから」

とは言うものの、いつもなら自分もそうだ。
ただ、今回は違う。

「とりあえず、煮物だよね?」
「そうよ」

話を戻せば確かに“映え”ない。
至って地味な茶系の絵面だ。

「“何の煮物か”ってことね?」
「もちろん!」

惣菜として売っていてもおかしくはない。
けど、少なくてもスーパーで見かけたことはない。
見かけるのは“実”の方だ。

「う~ん・・・」

友人が頭を抱える。
見た目からすると、アレに近い。

「山菜?」
「フキにしては細すぎるし・・・」

予想通りの展開だ。

(No.955-2へ続く)

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