[No.956-1]大掃除
No.956-1
登場人物
男性=牽引役 女性=相手
-----------------------------
「これはどう?」
「・・・要らない」
さっきは大きすぎた。
今回は逆に小さすぎる。
「もぉ!贅沢ね」
年末を控えて大掃除を手伝うはめになった。
ただ、そんな時によくある光景が今の俺たちだ。
「これブランド物なのよ!?」
「それくらい分かってるよ」
ポーチ類が入っているという箱が山積みになっている。
化粧品を買った時に貰ったものがほとんどらしい。
「なんでこんな変わった形してるんだよ」
「さっきはさっきで・・・」
スパンコールが目に痛いほどの派手な一品だった。
「そう?」
「そうだよ!」
小物入れが欲しかっただけに、渡りに船だと考えていた。
けど、“これ!”といったものが見つからない。
「確かに変わった形はしてるけど」
「ほら見て・・・ピッタリでしょ?」
化粧品を入れて見せる。
言う通り、収まりがいい・・・というより、それ目的だろう。
「サイズはこれくらいでさぁ・・・」
ひとつひとつ品定めしていると来年になってしまう。
とりあえず、箱の大きさからめぼしを付けてもらうことにした。
「それじゃ・・・これなんてどう?」
箱的には良さそうな大きさだ。
問題はその中身だ。
| 固定リンク | 0
「(039)小説No.951~975」カテゴリの記事
- [No.975-2]話したいこと(2020.04.17)
- [No.975-1]話したいこと(2020.04.16)
- [No.974-2]After Tone(2020.04.14)
- [No.974-1]After Tone(2020.04.12)
- [No.973-2]ここにも春が(2020.04.10)
コメント