« 2019年11月 | トップページ | 2020年1月 »

2019年12月

ホタル通信 No.418

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.565 酔った勢いで
実話度:★☆☆☆☆(20%)
語り手:男性

言葉を選んで都合良く言えば、大人感が漂う“ムーディ”な小説
ですね。こんな小説作っていることをすっかり忘れていました。

さて、まずは実話度からです。
実話度20%にした通り、ほぼ創作と言えますが、所々に事実が
散りばめられています。
代表的な部分では「酔った者同士が、それぞれの勢いで」でしょ
うか・・・。直後に「行ったのは確かだけど」とセリフがありますが
あくまでも“彼女の家”に行った設定にしてあります。
事実は、彼女の家に行ったのは間違いありませんが、中に入ら
ず、彼女を送り届けると帰路につきました。
ただ、帰路につく際、電話番号を交換し、それから付き合いが始
まりました。これに関しては小説の中では触れていません。

そんなこんなな過去を小説では、同僚の女性と会話している設
定にしていますが、実はこの展開も前述した酔っていた彼女・・・
後に付き合うことになった女性のことなんです。
話がややこしくなりますが、前半は同僚ではなく、その彼女のこ
ととして、置き換えて読んでいただくのもおもしろいかもしれませ
んね。
ただ、残念ながら、後半の半分を過ぎたところからの展開が作者
である私にもピンときません。
多分、“昔の彼女の家から朝帰りしたパターンをまた繰り返して
しまった”のような展開だと思いますが、流行の言葉を借りれば
冬のホタルでは珍しい“セクシー”な小説と言えますね。
T418 
web拍手 by FC2

| | コメント (0)

[No.956-2]大掃除

No.956-2

「なかなかいいんじゃない?」
「じゃ、開けるね」

おもむろに箱から中身を取り出す。

「おっ!色は俺好みだよ」

とは言え、大きさが重要だ。

「どう?」

彼女がそれを手渡す。
大きさといい、質感も悪くない。

「これ・・・すごくいいよ!」
「そう!それは良かった!」

丁度いい小物入れがなくて困っていた。
これなら今使っているカバンにもジャストフィットする。

「よく見つけたな」
「まだ、こんなに残っているのに」

この山の中から選ぶとは、彼女の目利きも大したものだ。

(目利き・・・ん?)

「これ・・・さぁ・・・選んだのは偶然?」

あくまでも“外箱”の大きさだけで彼女はこれを手にした。
もちろん、中身を知るはずもない。
だからこその“目利き”なのかもしれないが・・・。

「き、決まってるじゃない!」
「何だよ、動揺してないか?」

大きさといい、色といい・・・それに質感まで・・・。
俺の好みを全て兼ね備えている。

「別にぃ!まぁ、いいじゃない!」
「後は私が片付けておくから、これでおしまい!」
S956
(No.956完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| | コメント (0)

[No.956-1]大掃除

No.956-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「これはどう?」
「・・・要らない」

さっきは大きすぎた。
今回は逆に小さすぎる。

「もぉ!贅沢ね」

年末を控えて大掃除を手伝うはめになった。
ただ、そんな時によくある光景が今の俺たちだ。

「これブランド物なのよ!?」
「それくらい分かってるよ」

ポーチ類が入っているという箱が山積みになっている。
化粧品を買った時に貰ったものがほとんどらしい。

「なんでこんな変わった形してるんだよ」
「さっきはさっきで・・・」

スパンコールが目に痛いほどの派手な一品だった。

「そう?」
「そうだよ!」

小物入れが欲しかっただけに、渡りに船だと考えていた。
けど、“これ!”といったものが見つからない。

「確かに変わった形はしてるけど」
「ほら見て・・・ピッタリでしょ?」

化粧品を入れて見せる。
言う通り、収まりがいい・・・というより、それ目的だろう。

「サイズはこれくらいでさぁ・・・」

ひとつひとつ品定めしていると来年になってしまう。
とりあえず、箱の大きさからめぼしを付けてもらうことにした。

「それじゃ・・・これなんてどう?」

箱的には良さそうな大きさだ。
問題はその中身だ。

(No.956-2へ続く)

| | コメント (0)

[No.955-2]長い呪縛

No.955-2

「正解は・・・さつまいもの茎」

友人が“ポカン”とした顔をしている。

「イメージはできるでしょ?」

小学生の時、授業で芋掘り体験があった。
私たちの学校では・・・ということになるが。

「そりゃ、私たちの学校でもあったからね」
「でも・・・食べれるんだ、アレ?」

実家の畑でさつまいもを育てていた。
畑と言っても借り物の小さな畑だった。

「子供の頃はさぁ・・・なんていうか・・・」

それが“貧乏くさく”見えた。
私には雑草としてしか見えなかったからだ。

「食べると美味しいんだけどね」

だから、友達も話さなかった。
どこかに恥ずかしい気持ちもあったからだ。

「先週、実家に帰ったら・・・」

料理としてではなく、酒の“アテ”として母が作ってくれた。

「なんか、一味も二味も美味しくて」
「大人になったね」

小さくうなづいた。

「それで、長年の疑問が気になって」
「ネットで調べてみたら・・・」

自分だけじゃなかったんだと初めて知った。

「みんな普通に食べてるんだもん!」
S955
(No.955完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| | コメント (0)

[No.955-1]長い呪縛

No.955-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「そうなんだぁ!」

大袈裟だけど長い呪縛から解き放たれた気分だった。

「これ何の料理か分かる?」

昨日、食べた料理の写真を見せた。

「その前に・・・“映え”ないね」
「そりゃそうでしょ!?」

“映え”を目的にしていないから当然だ。
純粋に食べた料理を見せたかっただけだ。

「もぉ・・・何でも“映え”を気にするんだから」

とは言うものの、いつもなら自分もそうだ。
ただ、今回は違う。

「とりあえず、煮物だよね?」
「そうよ」

話を戻せば確かに“映え”ない。
至って地味な茶系の絵面だ。

「“何の煮物か”ってことね?」
「もちろん!」

惣菜として売っていてもおかしくはない。
けど、少なくてもスーパーで見かけたことはない。
見かけるのは“実”の方だ。

「う~ん・・・」

友人が頭を抱える。
見た目からすると、アレに近い。

「山菜?」
「フキにしては細すぎるし・・・」

予想通りの展開だ。

(No.955-2へ続く)

| | コメント (0)

ホタル通信 No.417

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.555 少し照れながら
実話度:☆☆☆☆☆(00%)
語り手:女性

タイトルだけで内容が思い出せるもの、逆にタイトルだけでは思
い出せないもの・・・今回の小説は後者になります。

実話度はゼロですが、もちろんきっかけはあります。ただ、ある
と言いながらも全くそれを思い出すことができません。話の内容
からすれば、ドラマのワンシーンのような空気感がありますね。
さて、手法としては前半、何が行われているか隠しながら、後半
に入っていくパターンです。
とは言え、後半になってもオブラートに包まれたような感じで話
が展開していきます。

タネあかし・・・というほど大袈裟なものではありませんが、相手
の人、どうして“しゃがみ込んでいた”のか、分かりますか?
そうです、花の写真を撮っていたわけです。
あえて直接的な“写真”や“撮る”といった言葉を使わず、雰囲気
だけでそれを伝えようと考えました。
「そう言うと手に持っていたそれを、軽く私に向けた」の部分が一
番、カメラを意識させるシーンだと思います。

最後のシーンは読み直してみると、最初は自分でも?だったの
ですが、ようやく意味が分かりました。つまり、相手の方に頼まれ
て早い話、モデルを務めたわけです。
ただ、手だけが花に写り込むようにしたのか、全身だったのかは
作者も決め兼ねていますが、タイトルからすれば後者だったの
だろうと結論を付けています。
T417
web拍手 by FC2

| | コメント (0)

[No.954-2]上から目線

No.954-2

「あなた、そんな“ちっちゃい”人だった!?」
「それは身長、それとも心?」

嫌味っぽく返した。

「もちろん、後者よ」
「逆に笑ってるネコなんて見たことがないよ」

冷静に切り返されると言い返せない。

「ネコって基本、こんな顔よ」
「そ、そうかな・・・」

ただ、どうしても上から見られていることが気になる。
用事があるなら“降りて来い!”と言いたい。

「そう言わずに歩み寄ってみたら?」
「向こうが興味を持っているかもしれないわよ」

確かに目が合うのは興味がある印かもしれない。

「まぁ、そこまで言うなら・・・」
「じゃあ、明日いい写真を期待してるわよ!」
 
(なによ・・・)

しばらく睨み合いが続いた。

「・・・ほら、やっぱ・・・」

そう諦めかけた時、そいつが屋根から降りてきた。

「えっ!なんだぁ、もぉ!」

手を差し伸べてそいつを迎える。
けど、その手をすり抜けて、草むらへ消えて行った。

「まったく・・・でもいい一枚が撮れたわ」
S954
(No.954完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| | コメント (0)

[No.954-1]上から目線

No.954-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「なによ・・・」

どう見ても上から目線のふてぶてしい態度だ。

「ちょっとこれ、見てくれる!?」
「あら、かわいいネコじゃない!」

友達には“そう”見えるらしい。

「よく見てよ」
「・・・よく見てもかわいいじゃん」

ネコ好きに見せたのは間違いだったかもしれない。
何を見せてもこうなる可能性がある。

「もぉ!ほら、こいつさぁ・・・」

通学中にそのネコと出会う。
いつも、平屋の屋根に座っている。
そして・・・写真のように人を見下している。

「見下してる?」
「私にはそうは見えないけどなぁ」

私よりも高い位置に居るせいもあり、余計にそう感じる。
それ以前に・・・この表情だ。

「憎らしい表情、してない?」
「ネコに恨みでも?」

別に、過去も含めて何かあったわけじゃない。
朝から、高い所から睨まれているようで気分が悪いだけだ。

(No.954-2へ続く)

| | コメント (0)

[No.953-2]禁断の果実

No.953-2

「そんなこと言ったら俺だって・・・」

確かに彼は彼でそれを口にした。
彼のせいにするとすれば・・・。
私の告白を断ればそれで済んだ話だ。

「でも、どうして?」
「仕方ないだろ、タイプだったんだから」

よく考えれば、初めて聞いたセリフだ。
当時はそんな余裕もなく付き合ったからだ。
もちろん、後ろめたさが大きな理由だった。

「じゃ、君はどうして?」
「俺らが付き合っていたことを知ってたんだろ?」

理由は・・・正直分からない。
ずるいけど、若さゆえの行動だった。

「・・・行動が先に」
「今じゃ、考えられないけどね」

親友との関係がどうなるかなんて考えてもみなかった。
結局、関係がバレて、親友とはそれっきりになった。

「だから、上手くいかなったのかな、私たち」
「・・・かもな」

私たちは1年を待たずに別れた。
どこかに罪の意識があったのかもしれない、お互いに。

「じゃ、そろそろ行こうか?」
「・・・うん」

今日、親友も来ている。
これが“計らい”の本当の目的だった。
S953
(No.953完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| | コメント (0)

[No.953-1]禁断の果実

No.953-1

登場人物
女性=牽引役  男性=相手
-----------------------------
「久しぶりだね」
「・・・だな」

高校時代に付き合って彼と5年ぶりに再会した。
共通の友人の“計らい”だった。

「別に避けていたわけじゃないぞ」
「それを言うなら私もそうよ」

だからと言って寄りを戻すための“計らい”ではない。
ちょっとした同窓会のようなものだ。

「・・・で、彼女とは?」
「今でも仲直りできてない」

当時、彼と先に付き合ったのは彼女の方だった。
その彼女とは・・・私の親友だ。

「まぁ・・・そうなるよな」

彼に恋心を抱いていたのは私も同じだった。
電車の中で彼を見ていたのは親友だけじゃない。
けど、先に親友から相談を受けてしまった。

「うん・・・謝る勇気もなくて・・・」
「私が悪いのに」

ある日、その共通の友達を通じて親友が告白した。
彼もそれにOKした。

「けど、びっくりしたよ」

それを知った私は、直接彼にアプローチした。
この段階で私は禁断の果実を手にしたことになる。

(No.953-2へ続く)

| | コメント (0)

ホタル通信 No.416

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.573 祝電
実話度:★★★★★(100%)
語り手:男性

多少、脚色している部分はありますが、ほぼ100%の実話です。
特に祝電の部分は原文のままです。

100%実話なので、人間関係は詳細に書けませんが、小説上の
私(男性)か、教え子(女子)のどちらかが作者です。
100%なので読んでいただいた通りの内容です。脚色と言っても
私と、私と会話している相手の部分だけ小説の展開上、付け足し
ています。

当時、教育係・・・つまり、“先生”というポジションにいたため、必
然的に新入社員と交流が生まれます。
ただ、新入社員も年度ごとに色があり、交流が深まることもあれ
ば、イマイチなこともあります。
彼女が入社した年は、女子社員が多く居たため、彼女たちに“巻
き込まれてしまった”感で交流が深まりました。
言わば先生と生徒の関係で、歳もそれなりに離れていましたから
ある意味、親と娘・・・のような関係でもあったと言えます。

そんな彼女や彼女たちも、すでに自分の人生を歩んでいます。
特に小説の主人公とも言える“教え子”は、今でも元気に働いて
います。
T416
web拍手 by FC2

| | コメント (0)

[No.952-2]光になりたい

No.952-2

「・・・足りない?」
「そや、足りない」

何が足りないと言うのだろうか?
もしかして・・・。

「中身ってこと?」
「ん!?そやなぁ・・・!」

自分自身でも気付いていなかったみたいだ。
その足りない何かを。

「まぁ、確かに・・・」
「何かを入れることはできるけどな」

ランタンとは言え、小物入れとしても使える。
光に照らされて幻想的な雰囲気も作り出せそうだ。

「何かないかな?」
「あるやろ、ピッタリなやつが!」

さっきとは打って変わって積極的になっている。
・・・ということはアレ、いや・・・あいつしかいない。

「せいじゅうろう?」
「決まってるやろ!」

そう言うと、ガサゴトと引き出しを物色し始めた。

「・・・ほら!ちょうどええやつがおったやん!」
「なるほど!」

ビンの中で、せいじゅうろうが光る。
今、ようやく長年の夢が叶った気分だった。
Image0 
(No.952完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| | コメント (0)

[No.952-1]光になりたい

No.952-1     [No.07-1]せいじゅうろう

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
知り合いから、ちょっと変わった品をいただいた。

「へぇ~なるほど!」

簡単に言えば、光エネルギーを利用したエコなランタンだ。

「これ、どう?」

翌日、さっそく、菜緒(なお)に見せた。
どんな反応をするか楽しみだった。
人一倍、この手の物に反応を示すからだ。

「・・・」
「えっ・・・何もなしかよ?」

想定外の反応だった。
全くと言っていいほどの無反応ぶりだ。

「・・・何か足りないね」
「標準語ぉ!?」

神妙な表情よりも言葉遣いが気になった。
もしかして、初めて聞く標準語かもしれない。

「なに驚いてんねん!」
「そりゃ、驚くよ・・・」

ただ、少し話が逸れてきた。
早めに本題に戻さないと・・・。

「だから、どう、これ?」
「だ・か・ら、何か足りないねん・・・」

ある意味、よくやく落ち着いて話せそうだ。

(No.952-2へ続く)

| | コメント (0)

[No.951-2]憩いの場所

No.951-2

「喫茶店は喫茶店なんだけど・・・」

よく見掛けるチェーン店のカフェになっていた。

「そうなんだ・・・想い出の場所だったのにね」

高校の時、初めて女性と付き合った。
その時の初デートの場所だった。

「帰る場所を失った・・・そんな気分だったよ」

他にも馴染みだった店を訪ねてみた。
でも、その店もなくなっていた。

「友達と学校帰りによく立ち寄ったな」

地元以外でもそこそこ有名な模型店だった。

「何も買わないのにさぁ・・・」
「そんなものでしょ?学生のころなんて」

いわば、憩いの場所的存在だった。
買わずに眺めるだけ・・・それでも至福の時が流れた。

「当時、流行っていた・・・」

“ガンプラ“が目当てだった。

「男の子らしいね」
「でも、行って良かったよ」

忘れていたものを取りに行った気分だった。
そして、そこに何かを置いてきたもの事実だった。
S951
(No.951完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| | コメント (0)

[No.951-1]憩いの場所

No.951-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「無くなってる・・・?」

多分、この場所にあったはずだ。
外観こそ変わったが、建物自体は面影を残しているからだ。

「・・・年ぶりに行ってきたよ」
「みゆき通りに」

実家に戻ったついでに、フッと行きたくなった。
高校を卒業して以来だった。

「たまに話しに出る、例の“通り”ね?」
「あぁ、そうだよ」

今更ながら足が向いたことには理由があった。
でも、それは隠しておきたい。

「どうだった?」
「・・・どうだろう」

記憶の中では、もう少し活気に溢れていたように思える。
人通りもそれなりにあった。

「若干、さびれた感はあったかな」
「そう・・・で、例の店は残ってた?」

彼女の言葉で思い出した。
その話をするつもりだったからだ。

「それが・・・」

建物はあったが、違う店になっていた。

(No.951-2へ続く)

| | コメント (0)

ホタル通信 No.415

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.578 バチあたりな行動
実話度:★☆☆☆☆(20%)
語り手:女性

読み返してみるとラストの2行にやや「失敗したぁ!」感が漂って
います。

シチュエーションはほぼ事実です。マンションの一室から見える
出窓の上でハトが寝ていました。
寝ているだけならいいのですが、朝方になると例の鳴き声がダイ
レクトに聞こえてきました。7階の出窓だけあって、ハトにとっては
安全地帯です、私とは真逆で心置きなく眠れていることでしょう。
さて、冒頭で「失敗したぁ!」と思ったのは、私がハト以外のことで
イライラしている伏線が書かれていないからです。
もちろん、伏線をあえて書かない小説も多いですが、この小説に
関して言えば、書くべきだったでしょう。小説上では、イライラの原
因がハトであることしか描かれていません。

ハトに悪気はないのでしょうが、こまりものでした。
ただ、鳴き声よりも困っていたのは“ハトの糞”でした。出窓はもち
ろん、周辺はハトの糞だらけで、長時間同じ場所に居座られると
その被害も尋常ではありませんでした。
それもあって、ハトには気の毒ですが、夜、懐中電灯の光で驚か
してしまった・・・というわけです。

まぁ・・・ハトは好きではありません。
でも、憎めない奴と言いますか、何かと話題を提供してくれる相棒
とも言えなくもありません。
今でも時々ベランダでハトが休んでいるのを見掛けます。撃退?
いいえ、陰からコッソリ覗いて、行動を観察しています。
S415
web拍手 by FC2

| | コメント (0)

[No.950-2]半年先にあるもの

No.950-2

「これからどうするの?」
「・・・今は答えを持っていない」

ただ、主治医の言葉通りなら、半年先には答えが出てしまう。
黙っていても。

「治療をあきらめる選択肢もある」

もちろん、続ける選択肢もある。
けど、そこにゴールはない。

「時々会いにいくさ、バレない程度に」

急に実家に帰る回数が増えるとそれこそ疑われる。
今まで通り、電話で調子を確認したり、たまに行ったり・・・。

「そうね・・・それがいいかも」
「正直に言えば、顔を見るのも辛いからね」

彼女が小さくうなづく。
言い方は適切ではないが、これに関しては彼女の方が先輩だ。

「冷静で居られる自信もないしな」
「私も・・・そうだったな」

とにかく今まで通り・・・今まで通り、過ごすことに決めた。

「うん・・・それもありだね!」

今回ばかりは時間が解決してはくれない。
解決どころか、むしろ複雑化する一方だろう。

「それでも、受け入れるつもり」
「本人と一緒に戦っていくだけさ」
S950
(No.950完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| | コメント (0)

« 2019年11月 | トップページ | 2020年1月 »