[No.944-1]何のため?
No.944-1
登場人物
男性=牽引役 女性=相手
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「寒くないの!?」
「全然!」
今年は暖冬の影響もあり、今時期でも暖かい。
しばらくは半袖でも大丈夫だろう。
「でもさぁ・・・」
「もう、初冬なんだし」
“世の中の流れに合わせろよ”と言わんばかりの表情だ。
「いいだろ別に?」
「小学生じゃあるまいし・・・」
全国の小学生を敵に回しそうなセリフだ。
でも・・・。
「今時の小学生なら、もう長袖だろうな」
「それなら、小学生以下じゃん!」
いちいち、突っかかってくる。
真冬ならいざ知らず、日中はまだ汗ばむくらいだ。
「別にいい・・・」
「・・・あっ」
言い掛けてあることを思い出した。
「なによ?」
「さっきから、何度も小学生って言うから・・・」
かつて小学生だった自分を思い出した。
真冬でも半袖、半ズボンだった。
「えっ・・・真冬でも!?」
「そうだよ」
ただ、若干ではあるが、複雑な事情を抱えていた。
小学生ならでは・・・だが。
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