ホタル通信 No.414
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.593 幻の桜
実話度:★★☆☆☆(40%)
語り手:女性
この小説で描かれている場所は、今でも実在しており、平日は毎日その場所を通っています。
小説の通り、ある日「えっ!?」みたいな発見がありました。
桜が完全に散った冬こそ、幻の桜は咲き誇ります。マンションの外壁のピンク色が何もない桜の枝に映えるからです。もちろん今の時期も咲いています。
桜って、その存在だけで、ドラマを感じさせます。入学や卒業がその代表例でしょう。きっと、多くの笑顔や涙を桜は見てきたと思います。
小説自体には奥深いものはなく、“状況説明”調な展開です。
悪く言えば、冬のホタルの醍醐味である“ドロドロ”感がまるでありません。ですが、主軸が桜だけに、その存在だけで何かを物語ってくれる・・・そんな印象を持っています。
従って、小説が何かを訴え掛けるというスタンスではなく、読み手の皆さんが、桜を通じて自分の経験を振り返っていただく・・・そんな作りと言えます。
そのため、ラストもあえて中途半端にして、“何かあるような”感じで締めくくっています。
人それぞれ、自分の想いをそこに重ねていただければ幸いです。
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